アートミーツケア学会
アートミーツケア学会 オンラインジャーナル第15号
抄録
8 歳(小学校3年生)のヤングケアラーである娘と、癌患者であるシングルマザーの私、それぞれの視点で闘病生活の2年間を思い返した。そこには、スピリチュアルなケアの仕方や痛みに対する対処法、ヤングケアラーとしての娘の本音が垣間見れ、絵を描くことで自分自身を守り、ケアしながら乗り越えた様子がうかがえた。人は生きていると、簡単には解決できない問題に直面する。自分の思い通りにいく人生なんてない。ただ、そのネガティブな状態にどう向き合えばいいのかケアする術を知っていれば、生きていくことができるのだと実体験を通して学んだ。お互い二度とこのような経験はしたくないが、私には知らない誰かに対して手を差し伸べて協力したいと思う気持ちが芽生えた。そして、今、他者を思いやる心や、痛みを分かち合い支えあっていくような人間関係をつくりたいと考えている。それは、つながりやアートや共想の行為を通して実践していきたい。
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この2年の闘病生活を振り返り、エッセイを書いてみました。
それが、アートミーツケア学会 オンラインジャーナル第15号に掲載されています。よろしければ、読んでみてください。そして、感想などいただけるととても嬉しく思います。よろしくお願いいたします。
やまない雨がないように、明けない夜もまたない。
いつか必ず、進み始めることができる。